精巣網嚢胞腺腫(せいそうもうのうほうせんしゅ、英: Rete tubular ectasia)または精巣網嚢胞形成(せいそうもうのうほうけいせい、英: Cystic transformation of rete testis)とは、通常、高齢の男性にみられる良性の疾患で、精巣網内に多数の小さな管状の嚢胞構造を伴う。

概要

通常55歳以上の男性にみられ、両側の精巣にみられることが多いが、非対称であることも多い。

発生機序

精巣網における嚢胞の形成は、精巣網と精巣上体頭部とを繋ぐ輸出管の閉塞と関連している。嚢胞はしばしば両側性である。

診断

この病態は超音波検査で発見できる。嚢胞性病変は通常、精巣縦隔部にみられ、縦隔を置換する細長い形状の病変である。精巣上体異常(精液瘤、精巣上体嚢腫、精巣上体炎など)を伴うことが多い。この疾患は、精巣の腫瘤性病変および精巣嚢胞と共通の位置に局在する。嚢胞性新生物とは異なり、特異的な腫瘍マーカーを示さない。精巣全体に広がる嚢胞性奇形腫のような精巣腫瘍とは異なり、精巣の管状拡張症は縦隔のみに限局していることも特徴である。

治療

通常、治療の必要はないが、症候性である場合、外科的治療の適応となる。

その他のエコー画像例

関連項目

  • 精巣上体嚢胞

出典


精巣腫瘍よくなった? うめのブログ

15.女性生殖器 (7)卵巣粘液性嚢胞腺腫病理コア画像

36 精巣萎縮 (基本病変3 その6) 滋賀医科大学 病理学講座 人体病理学部門

卵巣腫瘍。粘液性嚢胞腺腫のエコー画像 YouTube

網嚢 Lesser sac JapaneseClass.jp