1969年ドイツ連邦議会選挙(1969ねん ドイツ れんぽうぎかい せんきょ)は、ドイツ連邦共和国(当時西ドイツ)の下院に該当するドイツ連邦議会(Deutscher Bundestag)の議員を選出するため1969年9月に行われた選挙である。
概要
1966年にCDU/CSUとSPDの大連立によって発足したキージンガー政権の下で行われた選挙である。選挙の結果、ヴィリー・ブラントを首班とするSPDとFDPによる連立政権第1次ブラント内閣が発足した。その後、1982年10月1日にFDPがSPDとの連立を解消して、ヘルムート・シュミット首相が戦後初の「建設的不信任投票」で退陣するまでSPD=FDPの連立政権が続くことになった。
選挙データ
- 連邦首相:クルト・ゲオルク・キージンガー(キリスト民主同盟)
- 与党:キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)+社会民主党(SPD)・・・(大連立)
- 連邦議会定数:496議席(表決権が制限されている西ベルリンの22議席を除く)
- 選挙制度:小選挙区比例代表併用制(小選挙区248議席)
- 全体の議席は第2投票(政党への投票)の得票に応じて比例配分されるが、少数政党の乱立を防止する観点から、①全国集計で5%以上の得票を得た、②第1投票(選挙区候補者への投票、最多得票を得た候補が当選)で3名以上の当選者を出した、いずれかの要件を満たした政党にのみ比例配分される。尚、選挙区議席が比例配分議席を上回った場合は超過議席となる。
選挙制度に関する詳細はドイツ連邦議会#選挙制度を参照
- 有権者数:38,677,235名
選挙活動
選挙ポスター
リーフレット
投票所
ギャラリー
選挙結果
- 投票日:1969年9月28日
- 投票者数:33,523,064名(投票率86.7%)
- 有効投票数:32,966,024票(第2投票)
- 出典:Wahl zum 6.Deutschen Bundestag am 28.September 1969(連邦選挙管理官)
- 超過議席は無し
CDU/CSUは242議席、SPDは第2投票で初めて40%を突破し、224議席を確保した。これに対し、大連立で存続の危機にさらされた野党FDPは第2投票で議席阻止線の5%をかろうじて上回る5.8%と前回選挙より得票率と議席を減らす結果となった。また、大連立政権によって、連邦議会において総与党化の色合いが濃くなった結果、極右政党である国家民主党(NPD)が台頭し、本選挙において、第2投票で4.3%を獲得、ヘッセン州(5.1%)、ラインラント・プファルツ州(5.2%)、バイエルン州(5.3%)、ザールラント州(5.7%)の4州では5%を突破した。
出典
- election.de
- 渡辺重範『ドイツ近代選挙制度史』(成文堂)
関連項目
- ドイツの政治




